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中国 黒龍江省 樺南のSLとバス

 新潟からなら直行便もあって意外に近い黒龍江省。でも、その奥は深く、この樺南まではハルビン空港からタクシーで6時間もかかりました。
 いままでは四川省を中心に撮影を行ってきましたが、今回は初の東北部です。どんな風景が見られるのでしょう。(2011.4.30.〜5.1.)


 今年のゴールデンウィークは3日+3日の完全分離型。カレンダーどおりの仕事の私は、河南省3日間の旅を予定していましたが、出発2日前に急遽予定を変更して黒龍江省へ。
 ハルビン空港に着いたのは4/29の夕方6:30でした。
 ハルビンの空港リムジンバスです。他の都市のものと比べるととても立派なバスですね。
 高速道路で樺南という街を目指します。途中で立ち寄ったSAには寝台バスがいました。
 間近で観察したのは初めてです。どこまで行くのでしょう?
 結局ホテルに到着したのは午前1時、しかし撮影は6時半からスタートです。なんというハードスケジュールなのでしょう。
 あまり寝てないのですが、天気は上々!明るくなってみたら、結構大きい町であることに驚きです。
 ホテルの玄関前で見かけたタクシー。四川省のものより簡便なつくりです。
 機関区に行くと、おばあさんが・・・
 このSLには火は入っていますが、人がいません。
 どうやらこれは予備機のようです。近くの人に聞くと、列車はもう出たとか。
 我々も急いで車を進めました。
 途中駅のある『駝腰子』という町に着きました。ここからは道がないので、バイクタクシーに乗り換えです。
 近所の人の話では、まだ列車は来ていないとか。我々は先回りです。


 乗り換えるバイクを待っていたら、牛車がやって来ました。なんとものどかな田舎です。
 
 これがバイクタクシー・・・
 カメラを背負って、このバイクに乗って出かけます。
途中、線路の真ん中を通らなければならない個所もあり、が・た・が・た・揺れてたいへんでした。漫画のようです。
 いよいよSLがやって来ました。 
 この日は欧米の方7人でチャーターだそうで、顔の広いガイドさんのおかげで、有料にてそこに混ぜていただくことになりました。
 カブースが付いていました。
 列車はほどなく停車。われわれもそこから乗せていただきました。全く何のかかわりもない我々を乗せていただけたのはこの日依頼したガイドさんが敏腕だったからです。ガイドさんに感謝、感謝。
 列車は時々止まりながら撮影を繰り返します。
 カブースから見るSL。
 思えば、中国への渡航暦は多いものの、乗った列車はSL列車だけ、それも軌間762mmのナローだけという、極めてへんな旅行ばかりであることに気がつきました。
 またまたSLが停まって、先回り。ついでにバイクタクシーも先回り。
 よく見ると、いたるところで枕木が新品に交換されています。廃止のうわさがあるものの、まだまだやる気に思えてなりません。
 このポイントでは2回バックして撮影が行われました。
 途中の立新駅ではSLの方向転換と給水。それにお昼ごはんです。
 欧米の皆様はゆっくり休んでいらっしゃいましたが、日本人的には休んでいる場合ではありません。給水や休憩の様子をくまなく撮影です。
 前々から来たいと思っていた『立新駅』・・・
バイクでないと来られないところなので、あきらめていたところでもありました。そんな駅に立てて幸せです。
 SLはこの位置で給水。バックの建物も絵になります。
 思えば、この鉄道で中国5カ所目のナローSLです。
いずれも762mmのC2というタイプのSLです。
 
 線路脇には、個人の民家か、鉄道の付属施設かわからない建物が・・・。
 でも、こんな中にこそ私の求める景色が・・・
 そう思いながら中に入ると・・・
 こんどは駅舎へ。
 ここの中はホントに見てみたかったところなんです。
 うぉーーー、なんともレトロなくるくる式の電話が何台も。
 何のアンテナなのでしょう??
 SLの脇には白樺材、背後の山はなだらか・・・
なんとなくB25のふるさと置戸の昭和時代に似ています。
 付近に民家もないのに、この老人はどこまで歩くのでしょう?
 列車は再びスタート、終点を目指します。
(カブースの出窓からの撮影)
 終点の手前で全員が降りて思い思いの位置に散らばりました。
 欧米の皆様は線路際がお好きなようで、このポイントを選んだ方はいらっしゃいません。対して、日本人は全員ここでした。
 (ただし、私だけ線路寄り)
 なぜか列車が近づくといい具合に煙が出てきます。
 もしかして、演出なのかな??
 次なるポイントでも煙をもくもく。
結局、立新から先では2カ所で撮影しました。
 またまた立新駅で給水タイム。
 調整にも余念がありません。
 すばらしい。
 中間駅を発車し、撮影もいよいよ終盤。
 春なのに紅葉した葉っぱが残っているので、このアングルだと秋っぽいですね。
 牛がいたので、借りました。
 ボギーの無蓋貨車は二軸貨車とはイメージが全く異なります。
 次の撮影ポイントです。
 寒いところなので他の省のC2よりも耐寒構造になっています。
 ここは最後のポイント。
 この後も、バイクで追いかけてもうワンカット撮れましたが、縦型なので割愛。
 撮影を終えてホテルに戻り、ガイドさんと別れて、さらにもう一回機関区へ。
 なんとC2の保存機がありました。
そこにいた職員の話では、5/1も動くようです。
筆談で、『5:30出』と書いてくれました。
 明日は植林のため休みだと聞いていたのですが。

 でも、もうガイドさんがいないので詳しい話が聞けません。とりあえず明朝、来てみましょう。
 明朝、半信半疑で機関区に行くと、たしかに機関車がスタンバイしていました。
 昨日は撮れなかった出庫の風景が撮れそうです。
 私としては、走行写真より作業員の方の姿の写真ほうが好きなのです。
 左が本務機、右奥が予備機です。予備機も調整のため動かされました。
 おみやげとしてリラックマのLEDランプなどをたくさん持参していたので、とても役に立ちました。
 準備万端。
 出発の時間が近づきます。
 オイルをたっぷり入れ、
 砂撒き管に詰まっていた小石を取り除き、
 いよいよ出庫です。
 日本にはないタイプのカブースが独特のイメージをかもし出します。
 この時点でも、今日何があるのかわかっていなかった私は、この列車を見送ったのですが、
 実際には横のヤードに行って
 貨車を組成。
 しばらくすると本日のお客さんが来られ、意味がわかりました。
 SLの撮影はここまでにして、あとの時間は村の風景の撮影に振り向けました。

 この村ではたくさんの牛や馬が働いていて、四川省とは異なる風景が広がっていました。
 皆さん勤勉で、まだ朝7時だというのに畑に向かっています。
 懐かしい街の雰囲気を撮影していると・・・
 最新型の路線バスがやって来ました。
 それにしてものどかな村でした。この写真は、SLがなくなっても再訪問を!と、決意した瞬間でした。
 あたりには被写体となりそうな光景が山ほど。芭石にも負けてません。
 この村には日本式の鳥居に似た門がたくさんありました。
 さらに市場に立ち寄ってみました。
 春なので種がたくさん・・・
 えっ、とても味のあるかごですね。
 りんご売りトラックもオート3輪。
 ここは樺南の駅裏。先ほどの駝腰子の小さな村とは違うのですが、材木を運ぶのは馬の仕事のようです。

 あちこちに馬がいて感動する村や町でした。
 ゴールデンウィークの3日間だけで訪問しているので、5/2の朝には飛行機で帰ります。
 これは佳木斯空港のランプバス。
 でも、飛行機までは歩きます。
 歩いたほうが写真が撮れますね。

 バスよりもSLや牛馬がメインとなった旅行でした。

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