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広川かすりまつり・大宝観光バス ボンネットバス
2016.9.18

 今回の撮影旅行は九州復興割(2万円分補助)を利用し、じゃらんの宿泊付きの旅行です。ANA航空券往復とホテル2泊で16400円とは、極めてお得な旅です。

 熊本空港発着が必須条件なので羽田から熊本空港へ。
 空港からはリムジンバスに乗って熊本駅に着きました。熊本市電はまだまだ旧型車が健在です。
 熊本からはJR鹿児島本線で長洲へ。

 なぜ「長洲」なのかというと、復興割のおかげで熊本市内のホテルは完全に満室状態!ホテルが取れなかったことと、翌日のイベントが福岡県ということもあって、県境に近い長洲に泊まることにしたのです。
 電車に乗ってびっくり・・・

 まるで重機のようです・・・。
 運転室の仕切りも天井までありません??

 黄色や赤の原色は人間が落ち着かない色なので、客の回転率を上げたい都市部のファーストフード店などで用いられる内装色です。田舎の電車としてはちょっと違和感がありますね。
 長洲駅のホームに降り立つと巨大な金魚がお出迎え!?
 どうやら、ここは金魚の町のようです。
 へぇ〜、金魚すくい選手権もあるのですね。
 大和郡山に似ていますね。

 宿泊したのは「有明会館」というところで、大きな宴会場も備えていました。

 調べてみると、ジャパンマリンユナイテッド(旧日立造船)の保養施設で、駅からは少し歩くものの、閑静な地区にあって眺めも良く、スタッフさんも親切。部屋も清潔でまた泊まりたくなる施設でした。
 翌朝は引き続き鹿児島本線を博多方向に進み大牟田で下車。

 ここは西鉄の終点でもあり、福岡らしい色の電車が見られました。

 ここからはレンタカーで会場を目指しましたが、台風が近いこともあって雨が激しく、広川までの道中は視界もままならないほどの豪雨でした。
 しかし、会場に到着すると雨は弱くなり、傘はいらないほどに。

 これは会場と駐車場を結ぶ堀川バスのシャトルバスです。
 会場にはたくさんの人が来場しています。もう、傘はしまっていいようです。
 と・・・、

 会場に着いた途端にボンネットバスのエンジンがかかったため、行き先もわからないままとりあえず乗車。昨年は1日何回乗っても500円だったそうですが、今年は無料になりました。

 雨があがると少し暑くなってきたのでフロントガラスを開けての運行です。センターピラーの紫色の花瓶にピンク色の花も素敵ですね。

 大宝観光さん、なかなかコツを掴んでいて、粋です。
 一往復乗車してロケハンを済ませたら、シャトルバスで駐車場に戻り、その後は車での撮影です。

 おやっ、こちらのシャトルバスは古いIKです。白幕も懐かしいですね。LTかな?
 ボンネットバスは会場(産業展示会館)〜長延公民館(かすり工房等見学場所)〜原野製茶(八女茶無料サービス・蕎麦打ち・抹茶ソフト販売等)〜くだもの村(ぶどう等販売)までを順番に巡り、帰路は逆順に回ります。

 ボンネットのほかにもう一台、他社のマイクロバスが回っているので、1時間に2回ほどの乗車機会があり、観光にはたいへん便利なダイヤでした。
 バスはなかなかシックな塗装で好感が持てます。


 田んぼの真ん中でのんびり撮影していると・・・
 水田の中にはタニシがたくさんいました。豆粒のようなものも全て子タニシ??です。
 ここは原野製茶の近く。川沿いの民家がいい味、出してます。
 昨日からの雨で川がにごっていますが、なかなか素敵な田舎でした。
 大宝観光のボンネットバスの出発時間は10:00、11:20、12:40、14:10、15:30の計5回。通常ならドライバーさんとガイドさんの二人で回してしまうところですが、(休日にもかかわらず)同社の乗務員さんは大勢出勤されており、バス会社さんのイベントに対する意気込みが感じられました。
 
 ボンネットバスは各所で数分ずつ停車するので、車だと先回りが可能。たいへん効率よく撮影ができました。
 ・・・ここは古い消防小屋。
 さらにさきほどの川沿いの民家。
 製茶の折り返し便も上の近くで・・・。
 と、昼過ぎにいよいよ台風の余波で雨が降ってきました。

 当初、台風は三連休に九州直撃との報道だったので訪問自体をあきらめようと考えていたのですが、台風の速度が落ちたため、訪問したのです。

 台風本体はまだ近づいていないのですが、そこから延びる雨雲が九州にかかっているのです。
 やはり雨だと撮りづらいです。
 次はお茶畑の前でも待ち構えましたが、お茶の芽が伸びていていまひとつお茶畑に見えませんね。
 ここはくだもの村の手前です。ひなびた風景が広がります。
 と・・・、ここでは写真を撮っていたら糸トンボを発見!!

 のどかな田舎で、たいへん素敵なところです。
 雨は30分ほどであがり、空も明るくなってきました。
 しかし、あまりにも撮影効率が良すぎるため、午後には撮る場所に困ってきました。



・・・白い花は蕎麦です。
 4本目の撮影を終えると、
 公民館前でバスを見送って、かすり工房を見学することに。

 ・・・せっかく来たので、どんなものなのか見に行くことにしました。
 おおっ、これはすごい!!!

 機械も建物も昔のままで、まるごと重文クラスです!!

 機械から上にベルトが伸びていて、それぞれの織機にモーターが無い、かなり初期のシステムです。昔の工場はみんなこのタイプでしたが、機械の更新とともに減少して見られなくなりました。
 実際に今の日本で稼動している場所が残存しているなどとは夢にも思いませんでした。

 ベルト駆動の工作機械群はその昔、80年代に蒲原鉄道の修理工場で見たことがありましたが、稼動はしていませんでした。
 この駆動方式は個別の機械を簡単に作れるうえ、モーターの数が少なくて済むという利点がありますが、他の人が機械を作動させると自分の機械の速さが急に落ちるという欠点があります。
 続いて染め工房・・・

 こちらも建物を含めて重要文化財クラス。

 じつは、広川町とはたいへんすごいところだったのです。
 最後は手織り工房の見学です。拝見していると、糸のずれを調整しながら丹念に織り上げていらっしゃいます。

 織りあがった部分の模様には微妙なずれがあり、そこに味があって素晴らしい風合いです。機械織りでは絶対にできません!!

 たいへんすばらしい工房見学でした。いままで見た日本の工場・伝統文化中で一番といっても過言ではありません。
 日本国内にも、こんな良いところが残っていたのですね。
 かすり工房の見学を終えると、ちょうど最終便がやってきました。バスは工房の横を通って公民館前に停車します。
 我々はその間に車で先回り。

 先ほどのS字カーブで狙いますが、
 毎度のように後続車が入ります。
 バスが原野製茶に行っている間に移動し、こんどは田んぼとお茶畑の前で待ちました。

 こちらも後方はお茶畑なのですが、芽が伸びていていまひとつお茶だとわかりづらいですね。
 その後、またまたこのS字でリベンジ。
 後続車はいないように見えますが、じつはうまく隠しました。
 ラストは同じ位置で逆向きに狙い、
 バスを見送ります。

 撮影はこれで終了し、今度は原野製茶のお店に行ってみました。ここではお茶と茶菓子が無料で振舞われるという太っ腹な企画があり、ただで帰るわけにも行かないので抹茶ソフトを味わって帰路につきました。
 旅行の三日目は昼過ぎの飛行機で帰るだけです。

 長洲の駅にやってきたのは珍しい後期型の415系でした。
 熊本駅からは産交のヒュンダイのバスに乗り、空港へ。
 さて、車内を観察してみましょう。
 韓国は通行方法が逆なので、非常口が右側に来るのは特殊です。

 ちょっと前寄りの位置についていますね。
 車内灯も、中国でよく見かけるような感じのもので、日本的な感覚ではありません。エンジンの音も重低音です。

 日本のバスに慣れている私には違和感がありました。
 こちらは建て替え中で仮店舗の熊本バスセンター。


 その後もバスは乗客を拾い続け、補助席まで満席になってしまいました。みなさん、復興割で観光に来ていらっしゃるのでしょうか。

 飛行機も夜まで全便満席と、地震のマイナスを補うにはそこそこ十分な活気のある熊本の旅でした。台風の直撃も避けることができてラッキーでした。

 また来年もかすり工房を見学したいな。と思うほどすばらしい広川の町でした。

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