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ミャンマーのカーヤター 2015

2015.12.

 年末の海外旅行はミャンマーへ。
 ヤンゴンで宿泊したホテルは湾岸線の線路まで徒歩30秒のミレニアムホテル。値段もお手ごろで、湾岸線の自動車道料金所をくぐる路面気動車も徒歩2分で撮影できる好立地です。


 訪問時は残念ながら電化工事に伴う運休で列車の撮影はできませんでしたが、9階のレストランからは大きなお寺が見えます。
 夜もものすごい数の人が参拝に出かけていました。
 翌朝・・・

 あらかじめ手配しておいた車でヤンゴンからバゴーに。

 今日の目的は珍しくバスではなくて鉄道です。このちっちゃい列車で小旅行です。


 この列車は駅の中線に停まっていてホームに面していませんが、この場所が乗り場になっています。日本なら線路に下りるとたいへんなことになりますが、この国では線路を渡って乗り込みます。
 と、駅の1番線のホームのほうを見ると、ホームに牛が・・。
 そのまま建物に入っていくのでびっくり。
 ここは牛舎ではありません。でも、誰も止めようとはしません。
 ここでは、牛にも市民権があるようです。
 列車は10:30発のニャンカーシー行き。まだ30分ほどあるので物売りが盛んに売り込みを行っています。

 動力車であるトラック改造レールバスもまだ連結されていません。
 と、来ました。レールバスです。
 今日の担当はLRBE9。
 2段サッシでほとんどバスのようですね。好ましいスタイルで好感が持てます。


 じつはこれ、15年前にも撮影したことがあって、そのときの写真はここに。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~bonnet/myanmar-rail3.html

 これは2000年代にヤンゴン市内で車体更新工事を受けて新しくなったのですね。でも、シャシは日野TE型ボンネットトラックのままです。
 窓の感じからすると車内もバスそのもの、といった感じですね。
 常夏の国なので車両にはドアがなく、開口部には荷物をたくさん持った人が陣取ります。
 ステップに座ってオープンエアで大地を見ていると、とっても気持ちがいいんです。日本では残念ながら体験できません。
 踏切では富士急バスと大阪市営バスが・・・。
 50分ほどの乗車で旅は終了。専用車が駅横の踏切に迎えに来ていました。
 
 ミャンマーの鉄道は今後大幅な近代化が予定されており、この写真の後方にもその足音が・・・。

 じつはこの駅にはロングレールの溶接装置が設置されていて、ここから各地に搬出されているようです。

 腕木式信号機でガタゴト走る姿は、もうすぐ見納めになるのですね。
 翌朝はヤンゴンに新登場した路面電車を撮影しました。
 広島電鉄の中古で、回送表示になっています。
 撮影時はお休みでしたが、その後2017年1月10日から運行を始めました。

 戦前の植民地時代には路面電車が走っていましたが、現在のミャンマーはディーゼルのみ。約70年ぶりの電気運転復活ということになります。
 これからの活躍が楽しみですね。
 その車庫の近くにいた大阪市営バス。天然ガスバスのようです。
 ミャンマーも急速に近代化が進み、ご覧のような広告専用のバスまで登場しています。

 すごいです。
 今日はピュンタザを目指して車を進めます。

 バゴーので出会ったのが、この新潟交通。客扱いして出発直後なのでドアを開けたまま走っています。
いよいよニャンレビンに着きました。
 雰囲気のある駅ですね。でも、列車の撮影は残念ながら空振り。出発した後でした。
 撮影できなかった列車は隣町のピュンタザに。

 折り返し列車はここが始発なので、ここからカートレインに乗ります。
 最後尾の客車は窓が四つでデッキがある・・・ まるでヨ5000?
 さて、レールバスはバゴーのものとは違って窓が小さいタイプ。
 でも、タイヤが付いているのは一緒です。
 では、車内を探検してみましょう。
 最近は道路が良くなって並走する路線バスが増えたのか、お客さんはほどほどで、席に余裕があります。
 ここではロングシートに足を伸ばすのが流行っているようでした。
 誰でも気さくにモデルになってくれるので、
 撮影は至って楽です。
 最後はヨ5000!?にお邪魔しました。
 みなさん、写真は嫌いじゃないようです。
 このかわいい客車はインド製だとガイドさんが言っていました。
 
 途中でワンストップするというので、前のレールバスに乗り換えます。

 ところが、私が下車しようとすると、みんな親切に「ここじゃない、ここじゃない」と教えてくれます。ミャンマー語は理解できませんが、みんなでそう言っているようです。

 ですから、私も「隣の車両に移るだけ」と指差して応えると、みなさん納得。ミャンマー人はみんな親切です。
 20分ほどの乗車で、ニャンレビンに到着しました。旅はここまで。
 専用車が迎えに来ていますので、またまたピュンタザに逆戻り。

 今度は機関区を訪問してみました。旅行会社に依頼して正式な許可を取れば内部の見学も可能ですが、
 本日は許可証が無いので柵の外から見るだけです。
 結構たくさんSLが居ますね。昔、バゴーに居たカマもすべてここに来ているようです。

 最近のミャンマーではバガンやタンビュザヤでSLを運行したことがあり、さらにヤンゴン市内の機関区ではタンク機関車のST772も保存されています。
 旅行会社を通じてチャーターを依頼すれば走行写真の撮影も可能です。
 SL庫の脇には予備のレールバスもいました。
 車庫前のSLの給水塔の年号は1911。
 100年以上も経っているのですね。これでマダウ支線の旅は終了。こんどはニャンカーシーのレールバスの撮影です。
 途中、道を走っていたらトヨタの消防車に遭遇。とてもきれいですね。
 1時間ほど走ってバゴーの隣のカリー駅へ。

 駅員に聞くと、レールバスの前にモウラミャインからの急行列車が通過するといいます。

 30分ほどすると、列車が来ました。
 最後尾には荷物車が連結されています。
 通過列車にはこのタブレット風の竹に通券をくくりつけ、駅の入口で渡します。運転士は通券だけを取り外すとこの竹を駅舎前に投げ捨てます。
 小学生がそれを拾って元の場所に戻します。
 急行列車の後、カートレインがやってきました。カートレインにも通券が必要ですが、こちらは停車するので、駅員から紙だけが渡されます。

 これからこの列車に乗って、バゴーまで撮影します。
 乗っていたのでは走行写真が撮れませんが、車内の写真もなかなか面白いものです。
 バゴーからの往路便と違って車内は結構空いています。また、こちらはクロスシート仕様です。
 空いていても大きい荷物を持つ人はステップに座ります。私も座ってみましたが、眺めが良く、涼しいので気に入ってしまいました。
 こちらは客車編成の最前部。前がけん引役のカートレインです。
 列車はほぼ定時にバゴーに到着。
 この列車は約1時間で折り返すので、先頭車だけ機関区へ。今日は交代の日なので、先頭車はLRBE9からLRBE66にバトンタッチします。

 車内で聞いたのですが、バゴーのカートレインは2017年2月で廃止され、日本の中古車両と置き換えられるとのこと。

 昨夏の訪問では日本型の中古ディーゼルカーや3セクのレールバスばかりを撮っていましたが、先に撮るべきは消えゆく立場のこんな車両たちでした。

 ピュンタザのカートレインはもうしばらく使うとのことでしたので、タイヤ付きのカートレインを撮影したい方にはピュンタザ〜マダウ間の列車がおすすめです。
 バゴー駅では先回りしてもらった専用車に乗り換えてホテルへ。

 途中ではいすゞのトラックを見つけました。
 と、思ったらもう一台走ってきました。大型車はまだまだボンネット型が残っています。
 宿泊したバゴー・フェイマスホテルの前には大きな工場ができていて、送迎用なのか、市営バスなのかわかりませんが、10台以上のバスがいました。こちらは頸城自動車の塗装をしていますが、近づいてみると塗り替えられたものであることがわかりました。
 翌日はカリー駅で走行写真の撮影です。腕木式信号機もかっこいいですね。
 列車はバゴーに到着すると駅構内を渡って
機関区を目指します。
 LRBE9と違って幅広の車体に後ドアタイプ。窓も二段サッシではなく、T字型です。
 独特なスタイルでかわいいですね。カートレインはまだミャンマー各地で見られるようなので、日本の中古車両によって淘汰される前に撮影したいものです。

 現地で鉄道工場や車庫の見学をされたい方、専用車を手配したい方はこちらのページの一番下でご案内しています。社長さんが鉄道に詳しいわけではありませんが、鉄道工場や車庫の入場許可を取るのには慣れています。工場や機関区に行けばRBEの何番がどこにいるか即答してくれます。特定の車両を狙いたい方にはこの方法がおすすめです。
 但し、工場・車庫見学にはガイドの帯同も義務付けられます。最近はインフレ等のため日本語ガイド費用が値上げになっていますが、それでも車庫に行けば数多くの日本型DCに会うことができますので効率よく撮影できます。
 皆様もぜひ、日本型とカートレインで熱いミャンマーへお出かけください。

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