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ボンネットバスのアングル 2
〜自分だけの密かな楽しみ〜

 
ボンネットバスの特徴はその独特なフロントスタイル。なかでも日野のボンネットは剣道の面のような、あばら骨のような独特の無骨なスタイルで人々を魅了します。

 特に『剣道の面』と日野のフロントグリルには関連があるのだろうか?・・・

 そんな疑問を持った私は、あるきっかけから仕事で剣道の面を毎日見るようになり、実際にこの2者を比べてみたのでした。ずっと以前、バスの趣味団体の会報でご紹介したことがありますが、ご覧になっていない方が多いと思いますので、新たに原稿を起こしてご紹介します。



 日野のボンネットバス。フロントグリルの横桟は9本。特に一番上が太くなっており、縦の1本はラジエターキャップからフロントエンブレムを含んで一体感のあるデザインで構成されています。
 めっきでピカピカのグリルはなんとも美しいですね。



 それに対して剣道の面の横桟は13本。他の競技の面はプラスチックのプロテクターになったりしていますが、日本の剣道は伝統を重んじるので面の形状や材質が変化することはないようです。とても重厚な感じがありますね。

 両者の大きな違いは縦桟です。剣道の面は視界を確保するために細くなっていますね。また、横桟にも微妙な違いがあります。・・・日野の横桟の1本目は車体に上限がくっついているのです。つまり、日野のフロントグリルは横桟から始まって、空間、2本目の横桟・・・と続くのですが、剣道の面は、空間、1本目の横桟、空間・・・ の順になっているのです。
 どうでもよさそうなところですが、本数以外にも結構、違いがあるのですね。

  


 こんどは真横から見てみましょう。日野のグリルはほとんど直線的ですが、剣道の面は顔の形に合わせているため、湾曲しています。この湾曲は、どちらかというと昔の日産190型ボンネットバスのフロントグリルのほうが似ていると思いますが、皆様、いかがでしょう。
 よく見ると、剣道の面は間隔が不均一で目の位置だけは広くなっているんですね。知りませんでした。また、棒は裏面から赤く塗られているようです。闘争心を高めるためでしょうか?

 それにしても、この元上毛電鉄のボンネットバスは美しいですね。レストアされた時、偶然在庫として日野の販売店に残っていた新品のグリルを入手したそうなのです。いゃあ、美しいですね。


 
 福山自動車時計博物館の皆様のご苦労により、日野のボンネットバスはその台数を増やしています。岩手県交通の弁慶号が登録抹消となった現在、これはとても嬉しいことですね。

 皆様、日野のボンネットバス出会ったら、ぜひじっくりと観察してみてください!!

 

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