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綏棱森林鉄道・興隆森林鉄道の
レールバスと蒸機C2 2014

 2013年の冬にチャーター運転を実施した二つの森林鉄道ですが、この冬はなんと運材列車がなくなってしまいました。
 そのため、運行されるのはチャーター列車と興隆の定期運行レールバスだけという状況に。肝心の運材はというと、あと数年は伐採が続けられるというものの、運搬は全量トラックに転換されてしまったのです。そこで、この冬もレールバスとSLをチャーターして、中国最後の現役林鉄での撮影を行いました。


 旅の始まりは新潟-ハルビン線のCZ便から。13:40分にはハルビンに到着し、リムジンバスでハルビン駅へ。

 ハルビン駅からは普通列車に揺られて午後8時前に興隆鎮に到着しました。
 翌朝はこのSLをチャーターです。
 まだ午前7時前だというのに、職員さんは出発準備に余念がありません。
 今年は昨年より少し暖かく、氷点下20℃くらいなのですが、やはりSLは凍り付いていて走り出すまでにはかなりの時間がかかりました。
 さらに撮影用にレールバスもチャーターし、まずはこちらの撮影からおこないました。
 橋をゆっくり渡ってもらっての撮影です。
 SLの牽引する列車は、
 運材用の材木が既にないため、枕木を満載しての運材列車風に仕立てました。
 列車は起点の興隆鎮から20KMほど先まで回送され・・・、
 そこからチャーター撮影がスタートです。
 お天気にも恵まれ、
 快調に撮影が進みました。
 ここは起点から二つ目の大嶺駅です。
 発車のシーンを撮影しました。
 レールバスはSLに先行して走り、我々はそれに乗って先回りをします。
 大嶺駅から先は下り勾配が続き、重い運材列車は停めることができないため、撮影地が限られますが・・・、
 並木のきれいな場所などで、
 撮影を繰り返しました。
 夕焼けまでの撮影を終えて始発の興隆鎮に戻ると、
 暗くなるのを待って、バルブでの撮影です。

 その夜はバルブ撮影後、そのままタクシーで移動して、スイリンに移動。ハードスケジュールです。
 スイリン森林鉄道は、レールバスの牽く客車列車があることで有名でしたが、いまは道路が改良されたためその任は全て路線バスに譲り、旅客列車は5年くらい前からなくなっていました。

 その後は運材列車のみが運行されていましたが、今シーズンからは運材もトラック輸送に転換され、チャーター列車以外は走らなくなってしまいました。
 車庫に行ってみると、昨年C2を撮影した線路は運材トラックに占領されていました。

 ショックです。
 ここでもSLをチャーター予定ですが、
 昨日の興隆と同様に凍っていました。
 そのため、走り出すまでにはまたまた時間がかかるようです。
 その間に駅務室に入ってみると・・・

 昨年までは毎日その日の列車ダイヤを引いていた机に、運材トラックの配車表が・・・。

 もう鉄道は走ることがなく、車庫も事務室も全てトラック輸送用にシフトされていたのです。またまた、ショック。
 車庫はトラックに明け渡し、チャーター用以外の車両は全て廃車のようです。

 このかわいいレールバスも含めて・・・。
 DLは一台だけが別の機関庫に入れられて生きていました。
 その唯一の生き残りDLでチャーター列車を組成してゆきます。
 運材台車はほとんど廃車となったため、今回は混合列車を組成します。
 線路はありますが(一番左の1本以外は)車庫の手前までで、その先ははがされました。
 一番左はSL庫です。

 車庫の扉はトラックが入るように拡張され、鉄道車両はその手前に廃車体という形で置かれています。。クレーン車など一部は解体途中でした。
 いよいよチャーター列車のスタートです。この日の午前中は珍しく曇天で、いまひとつきれいな写真が撮れません。
 しかし、午後からは太陽が顔を出し、
 このように雰囲気のある写真が撮れました。
(トワイライトフィルター使用)
 場所を変え、日没まで何度も撮影を繰り返しました。
 車庫に戻ると、この日もバルブ撮影です。午前中はお天気に恵まれませんでしたが、結構成果のあった一日でした。
 翌朝、もう一日チャーターですが・・・
 この日も極寒で、SLは凍りついています。
 職員さんはバーナーを持ってきて必死に溶かしていました。
 昨日午後から逆光で撮った場所です。朝日を斜めに受けて、煙がきれいに輝きました。
 あまりの寒さに、木々も凍り付いています。
 この日もところどころで撮影を繰り返し、
 小さな橋でも停まってもらったりしながら、
 午前中の撮影を終了しました。


 しかし、この日はもう一つ、私にとっては重要な課題がありました。
 それは、昔のレールバス牽引列車の再現です。もともとは、ある鉄道サイトに写真が掲載されていたのがきっかけで、この鉄道を訪れるようになりました。
 でも、既に旅客列車は廃止されていて撮影できませんでした。

 そこで、往時を再現しようと編成を組んでもらいました。小が大を牽くというのはなんともユーモラスですね。
 この後は再びSLチャーター列車の撮影に戻り、
 日没まで
 撮影を繰り返しました。
 これでスイリンのチャーターは終わりです。続いて、2日のOFFをはさんで1月2日は他のグループのチャーターに混ぜてもらう予定です。
 この日は私だけOFFなので、のんびりと機関庫に行ってみると、1台だけ生き残っているDLが始動していました。

 しかし、この日はこれ以外に動きがなく、そのまま引きあげです。
 あとは高速バスの時間まで、市場に行って人々の暮らしを見ることにしましたが、行ってみてびっくり。

 すごい田舎で、しかも外は-25℃なのに、市場ではイチゴやスイカまで売られています。中国は物流がしっかりしているので、田舎でもたいていのものは揃うのですね。

 スイリンの町の見学が終わると、高速バスで再び興隆鎮に戻りました。
 興隆森林鉄道では、積雪のため写真のラッセル車が走ったそうです。チャーターに参加予定の明日は、晴れるでしょうか・・・?
 翌朝・・・
 みごとに晴れてくれました。
 寒いこともあり、小さなSLは思いっきり煙を上げてくれます。
 とてもナローとは思えない迫力で、感激です。
 近くに寄ってみると、やはりすごい寒さで凍り付いています。
 チャーターは快晴の中で続けられ、
 大嶺の出発もなかなかの迫力でした。
 こちらはレールバスとSLの並びです。
 この日の午後は曇ってしまいましたが、かなり撮影を堪能することができました。
 最後はレールバスで移動し、
 始発の興隆鎮に戻りました。
 撮影後は車庫を訪ねてみました。
 ここはレールバス庫です。
 結構たくさん在籍しているのですね。びっくりです。
 旅行はこの後も続きましたが、レールバスはここまでです。

 チャーターを企画してくださった皆様、また、私が幹事のツアーに参加していただいた皆様、たいへんありがとうございました。
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綏棱森林鉄道で蒸機のチャーターをする際には下記の会社を利用しました。細かいところまで気を遣ってもらえる親切な会社です。
 例えば、朝7時にバスターミナルに行ってバスに乗りたいというと、朝6時頃にバスターミナルに行ってチケットを確保し、何時何分のバスが取れました・・・と報告してくれたり、ホテルを朝6時にチェックアウトしようと思ったら、時間短縮のため、部屋をチェックする係員を前夜のうちに手配しておいてくれたりなど、至れり尽くせりです。
 2013シーズンも9月からスイリンまで交渉に行って、今年の冬の運材列車等の運行について調査・チャーターの予約をしてきてくれました。
 お問い合わせ・交渉等はメールで直接どうぞ。


黒龍江省旅遊集団ハルビン中旅世紀旅行社 社長(中国では総経理) 趙志孚さん

メールは zzfdse2008 と @163.com を、間をあけずに一つにつなげてお送りください。
(アドレスを拾って回るウィルス対策で分けて表示してあります。)

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