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備中高梁 吹屋の町並み ボンネットバス

 その昔、備北バスには日産といすゞのボンネットバスがありました。いすゞのボンネットバスはひと足先に廃車となり、その後2台とも他社で復活しましたが、日産のバスはそのまま本社に残り、岡山県の観光キャンペーンにあわせて復活しました。それがいま個人様所有となっているU690です。
 備北バスからそのバスが譲渡されたことにより、長い間この地区にははボンネットバスがありませんでした。しかし、地元高梁市役所や福山自動車時計博物館などのご尽力により2011年11月より再び備北色のボンネットバスが走り始めたのです。山奥の小さな町並みにとてもよく似合う備北色のボンネットバスをご覧ください。


 旅の始まりは「きたぐに」。いつもお世話になっている8号車寝台・低屋根部分の中段です。

 しかし、今回の旅行は最初からハプニングで綱渡り。きたぐにの遅れはこの時点で1分だったものの、新大阪到着時には22分に拡大。理由は濃霧による視界不良。
 さらにのぞみで岡山まで行くと、どうも様子がへんです。最速ののぞみなのに岡山駅でこだま用の側線に入ってしまいました。アナウンスによると広島から先で不通になっているとか。
 不通時には列車はなるべく駅で待機するようになっているので、こののぞみもここまでか・・・とひやひやしながら「やくも」に乗り換えたのでした。
 いよいよバスの撮影です。日頃の行いが良いせいか、お天気は上々。南天の実も色づいていました。
 これは営業所から吹屋までの回送便。成羽川沿いのルートです。
 これも回送便。
 山の中を行くので、結構良い景色のところがありますね。
 10:50。いよいよ営業運転がスタート。
 朝のうちは観光客もまばらで撮りやすかったです。
 それにしても素敵な町並みです。おもしろそうなお店がたくさんありました。
 バスは町並みを抜けると折り返して広兼邸へ。途中には結構撮影ポイントがありました。
 このお城のようなところが広兼邸です。すごく立派でびっくりです。
 町並みに戻ったバスは逆方向からやってきます・・・
でも、徐々に観光客が増えてご覧のような状態に。
 この先、どうやって撮ろうかな??
 1回の運行が終わると、約25分の休憩があります。その間に街を見て回りました。
 ここは郷土館。昔の台所がそのままです。
保存状態の良さに驚きました。
 こんな町の真ん中で、そのお屋敷には中庭がありました。
 しかも、二つも・・・。
 昔の定番、階段箪笥。これは女中部屋から厨房に至る女中さん用の階段。
 見学が終わっても、まだバスの時間には余裕が・・・
 お天気も良く、久しぶりにのんびりしました。
 と、思ったら高梁からの路線バスがやって来ました。
高梁からのこの路線バスは10人以上の観光客を運んできましたが、・・・
 路線バスのお客さんは、続けてすぐにやって来たボンネットバスの「広兼邸」の方向幕を見て、そのまま乗り込んでいきました。

 運行ダイヤがうまく組まれていて、GOODです。
 この日は観光客も多く、バスにはお客さんが絶えません。毎回シートがほぼ埋まるくらいの人が乗っていました。
 ちなみに、この方々は路線バスからの乗りかえ組。


 「ああ、このバス、広兼邸に行くみたいだよー」って、すぐに乗り込んでしまいました。
 広兼邸への道程。
 今度は柿の木をバックに・・・
 これは終点、広兼邸の駐車場での撮影。
 撮影の際に支障となる観光客のカメラの砲列を避けるため、バスが来るのを見計らって撮影場所を移動する作戦に・・・

 つまり、人のいない方向に移動するのです。

 絶好の場所での撮影はできませんが、カメラを構えた人は入らないほうが良いですよね。
 今回の休憩時には木造の小学校へ。
 アルミサッシにもなっていなくて、すごい貫禄ですね。
 今まで見た中で一番立派で原形を保つ木造校舎です。このまま文化財ですね。
 町に戻ると、さきほどの路線バスが帰っていきました。
 それと入れ替わりにボンネットがやってきます。
 路線と鉢合わせしないようにしているのか、この便は少し遅れてやってきました。

 ここでも私の背後にはたくさんの観光客がいるのですが、うまくかわしての撮影です。
 郷土館の前でバスが客扱いをしている間に広兼邸手前に先回り。
 帰路は定番の、
 逆光のすすき と共に。
 町並みもだいぶ撮影したので、雰囲気を変えて町外れで・・・
 結構素敵なお店が多いですね。
 このお店は店内にバイクが飾ってありました。
 次のバスが来るまで、25分・・・

カレーなら食べられそうなので、バスが来る前に黒カレーを注文し、バスが通過するとすぐに食事にしました。ここのバスダイヤには乗務員の休憩がとられていないため、今日は私も昼食抜きかとあきらめかけてていただけに、ラッキーでした。

 これは「黒カレー」なのですが、風味もよく、程よい辛さに肉もたくさん入っていて、おいしかったです。
 さて、

 撮影場所にも困ってきたので、つぎは民家の格子を利用して・・・
 さらに広兼邸周辺も、撮影場所に困ってきたので、
 駐車場手前の最後の坂道で撮影です。
 駐車場には宇和島自動車がいました。昔からの塗装を守っていて、美しいですね。
 一時間に1往復なので、帰りの撮影場所にも困ってきました。
 そこで、下の新道から狙ってみました。
 それでも、町並みまで戻るとバスに追いつきます。
 またまた民家からも撮影。

 これであとは行き先の異なる最終便を残すのみとなりました。
 最終便の坂本行きは25分の休憩なしですぐに来ます。
 この便は乗車してみました・・・。
 坂本終点まで行くと、素敵なお嬢様がお出迎えをしてくれます。

 聞けば、西江邸まで案内をしてくださるとか。ああ、この便だけバスの折り返しまで時間があると思ったら、乗客にはここで見学をしてもらう算段なのですね。
 せっかく来たので、その素敵なお嬢様についていきました・・・。

 すると、これまたなかなかの豪邸です。
 べんからとはこれほどの財力をもたらしたものだったのかと、感心してしまいました。

 昔の駅伝用の厩があり・・・
 5間続きの部屋があったりして、まるで殿様の御殿のようでした。
 もっと時間があればゆっくりしたかったのですが、バスの折り返し時間なのでバス停に戻りました。
 最終便は、車に乗り換えて稲と一緒に撮影です。
 新潟の「はざ掛け」に似た方法ですね。

 本当はもっと前でカメラを構えていたのですが、後ろの林の中に先客がいらっしゃったようで、邪魔になってしまいました。いつも後方のカメラには気をつけているのですが、広い林の中までは気がつきませんでした。
 場所を変えて俯瞰に変更しました。
 いよいよ最終便が吹屋の町並みを抜けました。
 
 ・・・今日の運行も終わりです。
 終点で最後のお客さんを降ろすと、バスは営業所まで回送に。
 それとほぼ同時に吹屋から高梁行きの路線バスが。同社でも2番目に古い富士重工の5Eが来ました。ラッキーです。
 回送バスは成羽川沿いに営業所を目指します。
紅葉もきれいで、お天気にも恵まれた撮影旅行でした。

 帰りは備中高梁17:06発のやくもに間に合いました。

 やくもの381系は私が小学校の頃、特急しなので乗った車両です。振子装置が原始的で、JR四国などの強制式のものとは異なります。今にしてみるとその乗り心地の悪さで、逆に40年の技術の進歩を実感できる電車です。皆様もぜひ試してみてください。

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