ベトナム 満鉄客車の旅
2016.4.
初めてのベトナム旅行です。昔は日本の中古バスもたくさんあったようですが、ミャンマーに通い詰めている間にそれらは全て韓国製のバスに淘汰され、一台もなくなっていました。 初めて巡るハノイ旧市街の町並みは、とても良い雰囲気でした。 |
|
ハノイ駅を目指して歩いていたら、この旅で唯一の日本製シャシのバスを発見。 いすゞです。 |
|
町の中はどこもご覧のような状態で、バイク天国。道を渡るのも一苦労でした。 | |
ようやくハノイ駅に到着。昔っぽい雰囲気ですね。 | |
翌朝・・・ 中国国境を目指してローカル列車の旅に出ます。 始発駅はザーラム駅。 ハノイの二つ隣です。 |
|
こちらはハイフォン行き。 | |
ベトナムの客車は近年、三色に塗り分けられています。 | |
当然そんな客車に乗るのかと思ったら、乗車した北行きの列車はなんと韓国地下鉄の中古を電装解除して客車化したもの。 元の両開きドアは閉鎖されていて、その部分にもシートが設置され、乗降用の扉は車端に新設されています。 しかも車内はアッパークラスのソフトシート車。窓配置と座席が不揃いで、とても風変わりな車両でした。 |
鉄道のダイヤ改正があったようで、列車は私の目的地まで行かず、山の中のバクレーという村で終点に。 この駅前には何も無く、昼食にさえ困るありさま。じつは各駅停車に乗ってボンネットトラック改造保線用車を探す予定だったのですが、なにも成果が無いまま途方にくれてしまいました。 駅前に舗装道路も無いほどの小さな村でしたが、少し歩くと神社がありその周囲にはかろうじて食堂がありました。助かりました。 食後に神社ものぞくと、大きな太鼓の音とともに占い師が踊っています。 |
|
なんとも怪しい光景ですが、火を振り回したり、お札を撒いたりと、なにか祈祷を行っています。聞けば年に一回の行事だそうで、そこそこ楽しめました。 | |
帰りも同じ列車でハノイに戻ります。標準軌なので、ずいぶん大きな機関車ですね。後方の地下鉄が小さく見えます。 | |
ハノイのザーラム駅は北行き列車の起点で、東京で言うと上野駅のような存在です。 一番手前の線路はメーターゲージと標準軌の三線軌条で私の立ち位置の後方には中国南寧からの列車が停まっていました。 いま入線して来たのはメーターゲージのハイフォン行きです。 |
|
荷物車も付いていて、なんとなく懐かしい感じ。 | |
この日は、鉄道併用橋を渡る列車を撮影して終わりました。 | |
翌日、、、 朝5時にタクシーをチャーターしてケップという駅へ。 そこからは満鉄客車行商列車の旅です。 おおっ、この細い窓は満鉄客車そのもの。 調べてみると1939年以前に製造された客車のようです。現在の中国ではイベント時以外に満鉄客車に乗ることはできませんから、定期列車で乗れるというのは、とても貴重な存在です。 |
|
さらに隣の荷物車も満鉄です。 | |
合図灯が渋いですね。 | |
満鉄客車は屋根が深くてまあるい感じ。 | |
この列車は行商列車なので、主役は野菜や鶏。 | |
人が乗れるのは満鉄の一両だけです。 | |
各駅ごとに野菜や果物が積み込まれ、 | |
鶏もたくさん乗りました。 でも、これ、どれが誰の荷物だかわかるんでしょうか? 荷物の持ち込み料金はいくらなのでしょうか? 月ごとの契約なのかな? わからないことだらけです。 |
|
客車には投石防止用のネットが張られていますが、いまどきそんな反政府勢力がいるのかと思ったら・・・ ある小さな路地で子どもが列車に向かって石を投げているところを発見!! うーむ、やっぱり金網必要なんですね。 でも乗客としては、ご覧の通り景色が見にくいです。 |
|
こちらは車内のハノイ大学の学生さん。 本日の旅のボランティアガイドさんです。 |
|
少し雨が降っていましたが、とてもベトナムっぽい田園風景の中を列車は進みます。 |
この路線は、いつまでも美しい水田が続いていました。 | |
さて、そうこうしているうち、乗客用の満鉄客車にも野菜の魔の手(!?)が忍び寄ってきました。 3両の荷物車だけでは収まりきらない野菜や果物が座席を占領します。 |
|
荷物車はというと、ご覧のような状況で足の踏み場もありません。 ハノイから田舎方向に行く列車になぜこれほどの野菜が積まれるのでしょう? その理由は簡単。 この列車の終点には世界遺産の「ハロン湾」があり、外国人向けのホテルがたくさんあるのです。そこで消費される食材をこのローカル列車が支えていたのでした。 |
|
終点が近づくと、海にハロン湾っぽい奇岩がみられるようになりました。 | |
列車はほぼ定刻に終点ハロンに到着。一斉に荷物が下ろされます。 お客さんは10人ほどでしたが、ものすごい量の食材と行商人でごった返します。 |
|
帰りはハロン湾を望みながらローカルバスでハノイに戻りました。 | |
これはハノイのホテル近くの街角。 ベトナムのごはん(長粒米)はとてもおいしく、春巻きも最高!!パンを焼く技術も高くておいしかったです。 昔フランス領だったせいか、レストランの料理がおいしくて、また行きたくなってしまいました。 |